山内大輔「淫靡な女たち イキたいとこでイク!」

山内大輔
04 /22 2021
上野オークラで、山内大輔「淫靡な女たち イキたいとこでイク!」

夫(安藤ヒロキオ)のモラハラにストレスMAXの人妻(加藤ツバキ)が、瞬間移動で高校時代の憧れの教師(石川雄也)と再会!石川が出版した小説「白いガーベラ」は、デリヘル嬢(あけみみう)に片想いする若者の恋も起動。カップル二組の因縁が綺麗にハッピーエンドを迎える。よく書き込まれたストーリー、多数の登場人物が丁寧な編集で整理され非常に見ごたえがある、感涙の秀作。

専業主婦を演じる加藤ツバキが、エモンかけにサンダル姿で自由自在にテレポーテーション!高校時代の憧れの先生・石川雄也にときめくツバキがメチャ可愛い(´- `*)スケベなサーモン鮭山おじさんも健在!ハートウォーミングで泣ける、奇想天外なフィクションだけど、素直に心に染み入る作品だ。

冒頭とクライマックスシーンで、美熟女の加藤ツバキが波が打ち寄せる、真っ暗闇の砂浜で一人ぼっち、そこから喪われた家族の夫婦愛、親子愛が再生、心の温もりにほっこり。主婦だってデリヘル嬢だってまだ遅くない、今からだってきっとシンデレラになれるよ!ノワール感覚が心地よくスクリーンの暗闇を支配する。

とにかく、ヒロインを演じる私のイチオシ、加藤ツバキが凄くイイ!この人の「近所のおばさん」みたいで、でもエロそうなフェロモンと、「けっこう美人じゃん!」イケてるしイケそうな雰囲気が、男の劣情を刺激しますね!手が届きそうだけど届かない、そんな女優さんがピンク映画で稀少になった。

あけみみうはデリヘル嬢役で、なんだか生き生きとしてるなあ(*'▽')竹洞作品の女子大生は借りて来た猫みたいだったけど、本作では古澤健監督の「たわわシリーズ」でもお馴染み「反省してないプリケツ」が存分に拝め、やっぱ可愛いわ、みうちゃん(*'ω'*)

佐倉絆と七菜原ココの二人は、びっくりするくらいの濡れ場要員(笑)ここまで清々しくFUCKシーンしかないのって、スゲエなあと思いつつ、二人ともかなり書き込まれたストーリーの中で登場人物としては重要な役割を果たしてることに、後で気が付く。

加藤ツバキもあけみみうも、濡れ場は二回ずつだけど、みんながハッピーになる物語というコンセプト上、濡れ場の1回目は思いっきり不本意なFUCKから入って、2回目は最高に幸せなFUCKで締める。そんな中、買春未遂のサーモン鮭山は蚊帳の外である(笑)

ツバキが、人権蹂躙レベルの汚い言葉責めを喰らって、安藤ヒロキオにガンガン犯される最初の濡れ場は「安藤、死ねや!」と観客にマジで思わせる、これ以上のヒールは中々いない、安藤さんここまでやったらグッドジョブの出来栄えで、ホントにツバキが可哀想になる。

ツバキが、サイテー男の安藤に、離婚届と結婚指輪を残し「慰謝料は貰っていきます」清貧のデリヘル運転手をしている高校時代の憧れの先生だった石川雄也と念願叶って結ばれセックスする場面、ホントに涙を流してる幸福そうなツバキの喘ぎ顔に魅了された。

みうも、妻子持ちの軽薄折笠慎也を客に取ってデリヘル嬢として魂の抜けた正常位FUCKだったのが、みうに片想いしていた橘聖人と結ばれて初めて好きな人とセックス出来る快感に酔いしれる場面、正常位で橘を迎え入れる菩薩観音のようなみうが魅力的!

ツバキと石川、みうと橘、二人の世代の違う男女の恋愛譚を交錯させながら、エピソードの中に絆やココも登場させ、テレポーテーションや映画内小説などのモチーフも続々登場、一歩間違えれば消化不良になりそうなてんこ盛りの話を上手く編集している。

山内監督の作品を観て、いつも感心するのは「編集の上手さ」平凡なエピソードや奇抜な展開でも、パターン化した劇伴をいくつかリピートさせて、上手に複数の物語を同時並行で進めて、登場人物も過剰に出しても混乱はさせない、これができる監督は少ない。

古くは滝田洋二郎から、最近は城定秀夫まで、出演者が増えても物語が複数に渡って複雑化しそうになっても、演出や編集の技でうまく切り抜けられる監督ってそうは多くない。今、ピンク映画を撮ってる人では城定秀夫と山内大輔の二人が図抜けて上手い。

石川雄也が、8年前に唯一出版したという小説「白いガーベラ」が作中でスパイスになっている。ツバキがその小説を読みながら、石川が新たに執筆している原稿にも関心を持ち、それが映画の本編と見事な調和を果たしていく、かなり繊細な編集が必要だ。

ガーベラの花言葉は「希望」他のモチーフとして登場する、みうの愛用していたピンクのザック靴、ツバキが部屋に置く簡易ライトなど、全ての小道具が登場人物に幸せを運ぶための役割を果たしていく。カレーのエピソードだけはちょっと強引だと思ったがw

みうちゃんに一旦はフラれた橘が、ショックで昏倒する場面。みうちゃんが素でウケて爆笑してる感じが堪らない(笑)カレーハウスが大繁盛でみうちゃんが「全部、私が作ってるから」カッコよくバンダナした森羅が、急に複雑な表情する場面も(・∀・)イイ!!

この作品には多くのモチーフが登場し、きれいにハーモニーを奏でる、とても美しい作品なのだが、中でも加藤ツバキがエモンかけにサンダル、まんま「サザエさん」姿で佇む大海原を背景にした砂浜の情景、この映画そのものといってもよい劇的な情景に彼女はなぜ今いるのか?ここから物語が始まる。

編集上手な山内監督が考えたこと、それは瞬間移動をパターン化して時系列に挟み込み、ツバキが物言えない受け身の専業主婦から自由を手に入れたことを実感する、生きる喜び、人生の目的を発見したことによる自己再生、ツバキ自身の心境を「もうこれなら瞬間移動は要らないのでは?」という境地まで変化させていく。

冒頭から安藤ヒロキオは観客なら誰でも殺意を持つような壮絶な虐めをツバキに仕掛ける。靴下に穴が開いていたこと、説教中に黙って沸いたヤカンの火を止めに行くことにネチネチと難癖をつけて、セックス中は自分の高学歴(←とはいえ、せいぜい都内の有名私学程度w)を自慢しながら短大卒のツバキをこバカにしながら「お前の役割はただ一つ、俺の理想の妻になればいいんだよ」

ツバキは安藤に犯されながら、ストレス過多で思わず吐いてしまい、憧れの石川先生の部屋にテレポーテーション!石川は教師を退職し、今は小説家になったが、8年前に「白いガーベラ」一冊を出版したきり、生活に食い詰めてデリヘルの運転手で食いつないでいた。そんな彼の部屋には、山内作品ですっかりP馴染み、部屋にトイレットペーパーが吊るしてある(笑)

ツバキは、その部屋が石川のアパートだと知らず、人の気配で再びテレポーテーション。気が付けば自宅のトイレで安藤に発見され「まだセックスの途中だ!」涙目になりながら、対面座位で凌辱された。そして翌朝、みそ汁を作ると、またもや安藤が「俺を殺す気か、塩分が云々」朝からネチネチと絡まれ、ストレスで再びテレポーテーション!

ツバキがみそ汁を手に石川のアパートにいる、シュールな情景(笑)次の瞬間、また人の気配がして、ツバキは今度はラブホにテレポーテーション!ゲスいハッピー不動産社員・折笠慎也が、「物件紹介で女子大生を4人も相手して、仕事中にもよおしてきちゃったんだよ」仕事中にも関わらず、デリヘル「ぴーちクラブ」に電話して、あけみみうちゃんが来るのを待ちながらシャワー中(笑)

みうちゃんが♪ピンポーン、とやって来て、ツバキは「ヤバい!」ラブホの玄関まで超近距離テレポーテーション(笑)折笠は「いくら?」「60分で1万8千円です」「本番もやれるんでしょ?」「別で1万5千円、前金でお願いします」折笠は性欲を満たすためだけにみうちゃんを鬼畜FUCK!みうちゃんの反省しないプリケツはもちろん(笑)正常位でピストンされ、適度に揺れる適度なおっぱいが艶めかしい!

ツバキは二人に気づかれないように、玄関に置いてあったみうちゃんのピンクのズック靴を拝借し、慌てて外に出た。この時、デリ運転手の石川がラブホの駐車場にいたが、二人は気が付かずにすれ違いwツバキは誰もいない荒波打ち寄せる砂浜に立っていた。「私は、自由だー!」と叫ぶ彼女は、自分一人だけで生きるヒントを二つ学んだ。不動産の貸物件でこっそり生活できること、身体を売って生活費を得ることだ。

ツバキは折笠が勤めているハッピー不動産に連絡、営業マンの橘聖人が来る。内覧中、部屋の鍵を開けて置き、部屋は当然ながら借りず(笑)夜になると生活資金稼ぎに路上でサーモンをナンパ。サーモンはナンパされたと思ったら「前金で」と言われ「やっぱ、そうだよね」と落胆。でも3万と言われても1万しか出さないwww

ツバキは「ちょっとトイレ」と言って、そのままテレポーテーションして消えた(笑)サーモンが裸でじっと待ち「あれ、遅いな?」トイレを覗いて愕然とする演技に、そこはかとない面白さと、サーモンさん年取ったなあ、としみじみ寂しさも感じる、何だか(・∀・)イイ!!場面。

ツバキはサーモンから無心した1万円で食料と部屋を照らす簡易ライトを買い、しみじみと自由を噛みしめる。その喜びを表すツバキの演技はまことに秀逸!ツバキは貸物件の空き部屋をブラブラと歩いているうち、棚に一冊の本「白いガーベラ」を発見する。著者は高校時代の憧れの先生・石川雄也であった。

ツバキは、まるで高校時代の文学少女に戻ったように、簡易ライトを使って「白いガーベラ」を読みふける。そのうち、彼女は再びテレポーテーションして、石川先生の部屋にいた。机の上に書きかけの原稿。驚く石川先生に、ツバキは高校時代の教え子であることをアピールするが、地味で目立たたなかった生徒であろうツバキのことを石川は覚えていなかった。

さて(←さて、じゃねーよw)ツバキの鬼夫・安藤を逃れて白馬の王子様・石川へと何度もテレポーテーションする大冒険のサイドストーリーの方も非常に魅力的。ツバキがデリヘル嬢として遭遇したぴーちクラブのみうちゃんと、客だった折笠が勤めるハッピー不動産の後輩・橘との恋路、こちらは大冒険というよりも、熱い青春映画風味で描かれる。

みうちゃんの実家は、全然流行ってない小料理屋。現在、みうちゃんの両親は離婚していて、父親の方は小料理屋、母親の方はカレー屋をやっている。みうちゃんは、父親の森羅万象と二人暮らしで、昼は「派遣のバイト」と偽って(←いや、合ってるだろw)デリヘルで働いていた。母親に金を無心され、用立てしてあげるためだが、同時に秘伝のカレーのレシピを教わっていた。

ハッピー不動産の凸凹コンビ、橘の先輩の折笠はC調のお調子者だが、橘の方は純情にみうちゃんを一途に想う青年。森羅の居酒屋に「このサバ味噌、マズいだろw」と言われても唯一の常連客として通い続ける。橘は意を決して「みうちゃん、好きだ、結婚してくれ!」「ダメ、私には彼氏がいるの」ショックで昏倒する橘に目を丸くする森羅と、このシチュエーションが可笑しすぎて、思わず吹き出しちゃうみうちゃん(←カワイイ)

橘は自棄酒飲んで泥酔、そんな彼を悪魔のように優しい折笠がアドバイス「デリヘルで気持ちを切り替えろよ、仕事中に貸物件使えば部屋代はタダだぜ!」そして紹介するは「ぴーちクラブ」折笠は「これはデリヘルじゃない、本デリだぜ、本デリ!」橘はいい先輩を持ったのか、悪い先輩を持ったのか、よく分からない(笑)

橘が貸物件に入ると、「あれ?なんで簡易ライトが置いてあるんだろう?」みうちゃんを待ちながら、冷たいシャワーを浴びているwツバキはその部屋の押入れに慌てて隠れ、二人の様子をじっと息を呑んで眺めていた。橘は、やって来たデリヘル嬢がみうちゃんでびっくり!ソープで説教するオヤジのような橘と、これは私の仕事だからと金と身体の交換に固執するみうちゃん。

橘はみうちゃんから「私には彼氏なんかいない」「この仕事は私の母親の借金のためにやってるの」「恋人なんて欲しくない」橘の不遇な生い立ちはみうちゃんと似ていて、幼い頃に父親の石川は後妻の佐倉絆に逃げられ、絆の連れ子だった橘は母親方の親戚に預けられた、橘はみうちゃんの境遇が自分とそっくりと知り親近感を増すがみうちゃんはつれない、悲しみの余り「出てってくれ!」

デリ運転手としてみうちゃんを待機していた石川は「キャンセルされました」の返事に「随分、長かったな?」ここで、石川のデリ用ワゴン車に、ツバキがテレポーテーション!貸物件で寝泊まり中の寝袋を着込んだツバキは蓑虫みたいでカワイイ(*'▽')ツバキは「白いガーベラ」も石川が今書いている続編もしっかり読み込んでいて、全ての状況を把握していた。

ツバキは石川に「あなたの息子さんの居場所、知ってるんです!」石川は「お前はいったい、誰なんだよ!」ツバキは自分のテレポーテーションが、誰か他人の意志に基づいて発揮されていることを知っていたが、瞬間移動の能力は自由自在になり、自分が行きたいところにテレポーテーションできるようになっていたが、同時に瞬間移動したい状況もほとんど限られてくる。

ツバキが一番、瞬間移動したい場所、それは身辺整理するためにいったん戻るための自宅。夜に安藤が眠っている隙に、預金通帳と印鑑を盗み出し、結婚指輪を置き、離婚届をセッティングして「慰謝料を貰っていきます」気配に気が付いた身も心もボロボロの安藤がツバキを抱きしめようとした途端、ツバキは初めて自分の意志で、安藤の家と決別し、石川の部屋へとテレポーテーションした。

大荒れに荒れる安藤は、「ぴーちクラブ」で借金返済の最後の仕事だったみうちゃんをナイフで脅し人質に取ると「一緒に死んでくれ!」(←どこまで腐った野郎なんだw)ここに石川が乗り込み金属バットで殴り失神させ、ちゃんと賠償金と誓約書を書かせ、悪の安藤は撲滅された(笑)

石川の自宅でラブラブの新婚生活を送るツバキ。みそ汁を「美味しいなあ」と食してくれる石川に、ツバキは天にも昇る気持ち。でも、ツバキには気がかりなことがあった。私がピンクのズック靴を拝借したデリヘル嬢のみうちゃん。目の前で彼女と壮絶な失恋した石川先生の血が繋がっていない息子の橘。若い二人の恋路は、一体どうなってしまうんだろう?

ツバキは橘の元にテレポーテーション!彼は新しく出来た恋人の七菜原ココとデート中。悪い先輩・折笠の教えで(笑)場所代タダの貸物件でセックスする、橘の節約感覚が解せないwココは、露骨にイヤな顔をしながら抱かれる(笑)そんな二人のセックスをこっそり覗き見しているツバキと、ココは目が合ってしまったのでw「ギャーオバケー!」ココの怒りはマックスに達し、橘のことを振った。

橘はみうちゃんに2度もフラれたばかりか、ココにもフラれ、憔悴しきって森羅の居酒屋に向かうと、そこはカレーハウスに変わっていた。大繁盛するカレーハウスにびっくり!中で生き生きと接客していたのはみうちゃん。金を無心してきた別れた母親は、カレーのレシピをみうちゃんに教え、森羅は皿洗いで十分(笑)

みうちゃんは橘の耳元で「私、彼氏と別れたの♡」森羅が苛立って橘に「お前、食べてくのか?食べないのか?どっちなんだ!」橘は「いただきます!」こうして(←こうして、じゃねーよw)ベッドで念願のみうちゃんと正常位で抱き合い、腰を落とす橘は多分童貞wみうちゃんはわざとらしく処女のようにフレッシュに橘を迎え入れたw

ツバキは、「白いガーベラ」の続編の通り、石川と再婚して幸せを手に入れた自分と、紆余曲折の末に結ばれたみうちゃんと橘の、「白いガーベラ」の続編に描かれていた2本の赤い糸がその通りになった喜びを噛みしめた。でも、いつかのあの日、自分がサザエさんの姿のままで(笑)無意識にテレポーテーションしていた砂浜だけは、その意味が分からなかった。

石川は、息子の橘と一緒に暮らしたわずかな時間、釣りに行ったことを思い出し、ツバキを誘って砂浜に向かった。その近くの突堤で、仲良く座るのはみうちゃんと橘であった。橘はみうちゃんに「結婚して欲しい」とプロポーズ。幸せそうにうなずくみうちゃん。ここで一旦、エンディングテロップが回った後、砂浜を歩く、石川&ツバキと、橘&みうちゃん、二組のカップルが擦れ違う。

みうちゃんは瞬間、ツバキの足元に目を止めて驚いた「あ、私が失くした靴!」

淫靡な女たちイキたいとこでイク
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横浜のロマンポルノファン

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世の中に映画は二種類しかありません。成人映画か、それ以外か、です(笑)
ロマンポルノを追っかけるうちにピンク映画もいっぱい観るようになってしまいましたw