高原秀和「悶撫乱の女~ふしだらに濡れて~」

高原秀和
03 /23 2020
上野オークラで、高原秀和「悶撫乱の女~ふしだらに濡れて~」 原作はうかみ綾乃「モンブランを買う男」 脚本は宍戸英紀との共同。 音楽は野島健太郎。

訳あり三十路バツイチのヒロイン(奥田咲)はコンビニ店員。いつもモンブランを買う中年男(那波隆史)と知り合い同棲。二人は互いに背負った業を打ち明け、そして熱く結ばれ、愛し合う。奥田咲はショートカット美人で、透き通る様な肌がハッとするほど美しい。

かなりダメな女と男の物語w二人とも世間知らずで純粋で、悪い異性に騙されて気がつけば地獄に堕ちていた、そんな設定は往年のロマンポルノを想起させる。人間、ちょっと腹黒いところが無いと上手に生きられないものだが、果たしてそれが正しい生き方なのか?

奥田咲はエリートの男性と結婚し、周囲も羨むセレブな生活。でも幸せな結婚生活はうわべだけ、夫の浮気を我慢することが必須条件であり、自分に自信が持てなくなった彼女は服やアクセサリーを買いあさり、気がつけばカード破産。夫とは勘当同然のバツイチに。

那波隆史は中小企業勤めの経理マンで、妻と子供とささやかで平凡で幸福な人生を歩んでいた。でも、ここに悪魔のような女(加藤絵莉)が現れる。絵莉は身体を武器に、那波に経理帳簿をちょろまかして横領することを言外に勧め、彼の不正はやがて発覚、仕事も家庭も失ってしまう。

高原監督の作品は一貫してブレないと思う。「あるはずのものが、無い」夢中で一生懸命、追いかけてきたものが気がつけば無かった。無かった。無かった・・・その喪失感こそが、映画のコンセプトなのだと思う。高原作品では女子高生も主婦もサラリーマンも「あるはずだったものが、実は無かった」ことに深く絶望する。

奥田咲は、非常に可愛らしく撮られている。5年前の吉行作品では羽月希と「家では裸族な主婦w」を演じた可憐なロングヘアの美少女は、ショートカットの大人の女性へと変貌した。彼女のクールな視線は世の中を諦めているような、冷めた表情で、観ていて怖い。

コンビニの制服を着ているときの地味な咲は、那波との同棲、恋愛の日々を経てどんどん美しくなっていく。化粧やアクセサリーではなく、好きな男に愛されることにより、白いもち肌の官能的な裸体がスクリーンで妖しく艶めかしく動く、究極のアイドル映画!

咲の働くコンビニに、いつも昼食を買いに来る、近くの物流倉庫で働く那波。彼はなぜか不似合いなモンブランのケーキを一緒に買い、いつしか彼はコンビニ店員の間で「モンブランさん」と呼ばれるようになる。咲は「モンブランさん」と熱烈な恋に落ちるなんて、思わなかった。

那波の職場は社会最底辺のような泥沼で、同僚は、いつもへらへら気持ち悪い笑顔を浮かべる細川佳央、はまだいいとして(笑)一見して明らかにヤバい人にしか見えない稲田錠と柳沼宏孝、とくに稲田は近くに寄って来ただけで小便ちびりそうな反社的ド迫力で、気弱な那波とは対照的だw

真面目一本の経理マンだった那波をハメる悪女・加藤絵莉。身体で公金横領をそそのかすので濡れ場はドエロい!那波の股間に顔を埋めフェラは官能的、でも那波が体育座りでフェラ顔がよく見えんじゃないかゴラア(怒)絵莉の登場で画面がロマンポルノチックで官能的!

那波は、女と言えば奥さんしか抱いたことが無かったので、エロく誘惑する絵莉に、もう大興奮(#^^#)正常位で絵莉を組み敷き、ねっとりFUCKするのがこれまたエロい!天井から俯瞰して撮影しているので、絵莉の微乳があまり揺れないのが、これまた凄く( ・∀・)イイ!!

物語はシンプルで、咲が働くコンビニで弁当と一緒にモンブランを買う那波「モンブラン男」とふとしたことで知り合い、そのまま恋に落ちる、ドラマチックなお話なのだが、ポイントはそこではなく、咲と那波が背負っている業の深さにより二人の愛情が一層深まっていくところにある。

咲がコンビニで働いているのは、カード破産が原因で夫に捨てられ、今では7歳になる息子とも会えない。以前は会えたのだが、面会時間をオーバーしたことを理由に、今後は会うことを許されなくなった。ひっそりとアパートで独り暮らしする咲。

一方、那波は家庭も仕事も平凡だが幸せで、何も問題が無かったのに魔が差して会社の金を横領、会社に告発され身を隠し物流倉庫で働いている。その昼休みに弁当を買いに行くコンビニのカウンターに咲が立っていた。二人を結びつける縁になったモンブラン。

那波は職場で、同僚の細川がぼそっと口走った「稲田と柳沼、組合管理費を人事とつるんでネコババしてるんだぜ」これを聞いてアサッテに正義感丸出しで、会社に不正を告発。クビになって怒り狂う稲田と柳沼は(←そうでなくてもクビになりそうなアブナイ人たちだがw)那波に暴力的なリンチ!このシーンはド迫力で非常に映画的だ。

ここで現場を通りがかった咲が「警察!」と叫び、那波を助ける。不器用すぎる男女の劇的な出会い。那波は咲のアパートに招かれ、やがて大人の関係になる。咲「名前は何ていうの?」那波「モンブラン」そして、最初はぎこちなかった二人のFUCKは、互いの素性を分かり合うにつれて、どんどんと濃厚になっていく。

とにかく、那波に抱かれる咲のエロボディが堪らん!ショートカットでボーイッシュな咲が、脱ぐと恥ずかしそうにダイナマイトなエロボディも露わにFUCKを繰り広げ、しかもカメラもヨリで撮りまくるもんだから、もう官能的すぎて観客はトリップですよ!トリップ!

咲は那波に尋ねる「なんでいつもモンブランを買うんですか?」那波は「優しかった父親が、僕がラーメンケーキを楽しみに待っていることを、すごく喜んでたんです」その思い出が、全てを失ってしまった那波にとって「かつて幸せだった私にとって家族の象徴、それはラーメンケーキ」なのであった。

その時、咲の心中に「7歳の息子と、また会いたい」という想いが、一層強くなった。咲はコンビニでモンブランを2個買って、那波に背中を押されながら、意を決して息子の元へ向かう。でも結局、咲は息子に会うことはできなかった。咲と那波と二人で、モンブランを食べる。那波は「このモンブランは、俺じゃなかったんだw」

二人の幸せな日々は、永遠には続かなかった。那波は横領した金をずっとボストンバッグに隠していたが、咲が見つけてしまった。「時効まであと何年?」「4年」「じゃあ、一緒にそれまで逃げましょ!」でも警察は那波を追いつめていて、ついにコンビニまで聞き込み捜査が及んだ。

咲は電話で「警察が探してるよ!」と那波に伝え、全速力で自転車を漕いでアパートに戻るが、すでに那波の姿は消えていた。咲は、がっくり肩を落とすというよりも「これも運命」淡々と自転車に乗り、那波がヤクザ同僚にリンチされていた思い出の現場を、グルグルと走り回る。

那波がいなくなった後も咲は、これまでと同じように淡々とコンビニのカウンターに立つ。那波が再びモンブランを買いに来ることは、もう無かった。彼女にとって「あるはずのもの」は「やっぱり、無かった」「何も無い」心が空っぽになってしまった咲は、再び、バツイチで寂しく一人暮らし始めた。

でも、ここでびっくり仰天!なんと突然、那波が咲のアパートに戻って来たのだ!咲は思う。これは現実?それとも夢?那波はここで咲に初めて自分の本当の名前を明かす。そして二人は、これまで無かったような激しいFUCKで結ばれる。咲は、那波に正常位で激しくピストンされながら、那波の本当の名前を何度も繰り返す。

咲にとって、いったん「何も無い」結末になってしまった物語。本当に那波は咲の元に帰って来たのだろうか。これまでにないほどに、二人は熱く燃え上がったのだろうか。それは咲の妄想かもしれないし、ホントに現実としてハッピーエンドが訪れたのかもしれない。

悶撫乱の女ポスター

悶撫乱の女1

悶撫乱の女2

悶撫乱の女3
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コメント

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No title

ネコババがばれた件は特に何も言ってなかったけど、細川が垂れ込んだんじゃないですかねえ?

Re: No title

> ネコババがばれた件は特に何も言ってなかったけど、細川が垂れ込んだんじゃないですかねえ?

細川は挙動不審でヒゲタ笑いが、もう腹黒さを纏ってますよね。細川が那波を炊きつけてヤクザ同僚に文句つけさせ、その陰で「那波に気を付けた方がいいですよ」会社としては恐らくヤクザ同僚も那波も「何かあれば乗じて切りたい人」なので、細川自身はどっちにしろ安泰。世周りの上手さで生きてきた奴にしか見えない(←まあ、私が最も軽蔑する、唾棄したいタイプw)

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世の中に映画は二種類しかありません。成人映画か、それ以外か、です(笑)
ロマンポルノを追っかけるうちにピンク映画もいっぱい観るようになってしまいましたw