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滝田洋二郎「絶倫ギャル やる気ムンムン」

滝田洋二郎
08 /21 2019
シネロマン池袋で、滝田洋二郎「絶倫ギャル やる気ムンムン」 脚本は高木功。

死んだ司祭が残した借金の抵当に入った修道院を守るためシスター4人(滝川真子、橋本杏子、彰佳響子、夏樹かずみ)が金策に奔走。返済期限の12月25日に神様が奇跡を起こす、ロマンチックでセンチメンタルな修道院ポルノの傑作。ハダカの洪水の中にも良く練り込まれたトリックとサスペンス。滝田作品はやっぱりクオリティが数段違う傑作だ。

実質的な主役は橋本杏子かもしれない。ドジな杏子はシスター長として修道院を引っ張る滝川真子に憧れている。でも金策のため聖書を売ろうとしても一冊も売れずおまけに財布を落としてしまう。彼女が心を込めて編む靴下のようなもの。それが本作の重要なカギ。

冒頭、シスターの滝川真子が高い所のものを取ろうと脚立に足を乗せてパンチラ。それを司祭の蛍雪次朗が覗くという、神をも恐れぬ罰当たりな開巻wでも「俺たちひょうきん族」のパロディの如く、真子が両手でバツを作り、蛍が上から水を浴びて、事なきを得るw

讃美歌を歌う4人のシスター。役名で高崎マコ(滝川真子)以下、杉田文恵(橋本杏子)池田時子(夏樹かずみ)浜寺聖子(彰佳響子)響子は、なぜかポスターなどでは「秋吉響子」と表記されているが、あの傑作「聖子のお尻」で松宮聖子を演じた主役の彼女だ。

物語はクリスマスも近い12月22日の夜に始まる。祭壇でお祈りする真子に近づいた蛍は「クリスマスはイエス様もやるんじゃ」と罰当たりにw真子を無理やり抱く。祭壇の影でこっそり煙草を吸っていた杏子のマッチの火が蛍の足に引火。蛍は祭壇に頭を打って即死。

ここに間髪入れず銭蔵金融(池島ゆたか)が登場。司祭の蛍がこさえた借金3000万円の抵当として修道院が入っていることを告げる。借金返済期限は12月25日のクリスマス。真子たち4人のシスターは上京して聖書を売り歩き借金を返済しようとする(←無理だろw)

響子はソープの経営者にナンパされ一抜けw真子はグッドアイディアを思いつく。シスター姿でキャバクラやればいいじゃん!ここに客として池島も来場。しつこく杏子に「私の愛人にならんか」と口説く(←重要な前振り)でも売上金はたったの6万9千円にしかならず肩を落としてラーメン屋で3杯も平らげるw

ラーメンは1杯300円なのに真子は300円強しか持ち合わせがない。これをじっと見ていた客の老人(堺勝朗)が万札を取り出し助けるw堺は財界の大物だが身寄りが無く、真子に「わしの女にならんか」(←こればっかしw)と口説き、金に困った真子はあっさりOK。

真子は借金のことを打ち明け、抱かれる。全裸に尼僧姿の真子を立たせ股間を弄りながら「わしの思っていた通りじゃ」と満足げな堺のゲスさが堪らない。このまま一発やって大満足の堺は真子に金の用立てを約束。「明日2時に私の家に来い」でいったん真子は帰る。

ドジな杏子は聖書が一冊も売れず、おまけに財布を落とし新宿駅の雑踏の中で泣いている。まるでマッチ売りの少女だwそれをみつけた真子が励まし、二人で「ハレルヤ」を合唱しながら新宿駅を歩く。いやー凄いロケだw杏子は一人だけ修道院に帰り留守番する。

修道院にやって来たのは金貸しの池島。杏子に襲い掛かりレイプする。股間を大開脚しアソコを嬲る時、杏子が白いブーツを履いている(←話を決定づける伏線)犯された杏子が祭壇の影で泣いていると、真子が入って来る。「もう私は修道院を去らねばならない」

真子が堺に借金を返してもらうのを条件に彼の愛人となり、他のシスターを救うというイエス様への告白を聞いた杏子は、それから部屋で懸命に白い糸で靴下のようなものを編み始める。一方、真子は堺との約束当日、少し早いが1時20分頃に堺の屋敷を訪れる。

真子が屋敷に入ろうとすると、サンタクロースとすれ違う。そして部屋では堺が殺されていた。刑事の外波山文明は真子の目撃証言からサンタクロースを指名手配するwその頃、杏子が編み物をする姿に心打たれたかずみは、借用書を取り返そうと池島の元を訪ねる。

動物のように獰猛な池島はかずみもレイプ!しかし、そこに池島の愛人が出先から戻って来た、隙にかずみは借用書をヤギのように食べちゃったw真子が修道院に戻ると、またもやサンタクロースと鉢合わせ。ここから真子とサンタクロースの追いかけっこが始まる。

真子がサンタクロースを捕まえると、外波山だった。でも真子は全然気が付かない。真子が気が付いたのは、外波山サンタの足には赤いブーツ。「あれ?サンタの靴って赤いわよね」そうです、真子が堺邸で見かけたサンタは、足に白いブーツを履いていたのです!

真子が祭壇に行くと、白い糸で編んだ袋の中に手紙と多額の現金。ここで初めて、真子は杏子が堺邸で堺を殺害し、現金3000万円を奪ったことを知る。ここに登場する外波山刑事。彼は真犯人に気づいていた「私も家でサンタにならなくちゃ。ではメリークリスマス」

ここからのラスト3分の演出と撮影が鳥肌が立つほどスゴイ!修道院の窓の外は粉雪。それを眺める真子の背後には数体のイエス像。夜の砂浜を歩き修道院を後にする杏子が「メリークリスマス」修道院では響子が戻ってきて、真子、かずみと3人で讃美歌を合唱する。

3人が讃美歌を合唱する映像に、まるで痴漢透明人間を重ね合わせるような大胆な特撮で(笑)亡くなった蛍雪次朗司祭がタクトを振る。粉雪が舞い散る冬の修道院。ステンドグラスに照らされた修道院の建物を背景に「The End」と凄くお洒落なロゴでエンドマーク。

絶倫ギャルやる気ムンムン
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小沼勝「NAGISA なぎさ」

小沼勝
08 /21 2019
国立映画アーカイブで、小沼勝「NAGISA なぎさ」 脚本は齋藤猛と村上修。 原作は村上もとかの同名漫画。

江ノ島で母(片桐夕子)と二人暮らしの少女・西宮なぎさ(松田まどか)彼女の二度と経験することのない小学6年生の夏休み。現実のほろ苦さと大人の素顔を知り大人への扉を開く、美しくも切ない青春映画の大傑作。

なお、挿入曲には、ザ・ピーナッツ「恋のバカンス」加山雄三「夜空の星」ベッツィ&クリス「花のように」が使用される。

ロマンポルノを生涯47本撮ったミスターロマンポルノの小沼勝がたった3本しか撮らなかった一般映画、しかも児童映画である。この映画は小沼勝の生涯最高傑作であると同時に、日本の青春映画の金字塔だと思う。主人公の少女渚のひと夏の経験は観る人によって違う、まるで万華鏡のようだ。

私は観始めて最初の1分で泣いちゃいました(周囲の人から見るとほとんど不審者だったかもw)なんでこんなに心をえぐられるように泣けるんだろう、と思いました。何度観てもいい映画です。

名作として多くのレビューがネット上でも紹介されているので、極私的な感想を書いていきたい。小沼勝は自らの半生を「わが人生 わが日活ロマンポルノ」という自著に赤裸々に書き綴っており、本書を読んだ後だと「NAGISA」が小沼監督の理想とする「夢」を追ったものと感じる。

上映前、主演の松田まどかさんと片桐夕子さんが舞台挨拶された。当時12歳だったまどかさんはもう32歳。片桐夕子さんは、本作で母親役を演じるため、わざと太って見えるように、体に肉蒲団を入れたエピソードを紹介された。片桐さんは言わずと知れた、小沼監督の元伴侶である。

舞台に立ったまどかさんも夕子さんも、凄い美人だがとにかく体が細い。これは小沼監督の理想とする女性だったのではないか。ポルノ映画を撮っているくせに(笑)まるで少年のようにスラリとして色気の少ない華奢な肢体。スレンダーというか、スタイルは良いが女性の「色気」とか「フェロモン」よりも、少年的なカッコよさ。

本作でヒロインの少女・なぎさは様々な刺激的な体験をするのだが、私は渚の視点で物語を観ない。東京から来た病弱な少年・洋の視点でのみ、観るのだ。彼は体が弱く、せっかく家族で江ノ島に遊びに来ても、表のビーチではなく裏の砂浜で変わった石を拾い集めるナイーブな少年。

もう、私は映画を観ながら洋に同一化を始める。なぎさが友達と江ノ島のビーチで「恋のバカンス」を口ずさむところからだwなぜなら、私は彼女に恋をしているからだ。なぎさはビーチには興味はなく裏の日の当たらない砂浜で泳ぐ。そして石を拾っている洋に出会う。洋はなかなかハンサムw

洋はなぎさに泳ぎを教えてもらう。虚弱体質だった洋はなぎさに勇気づけられ泳ぎが上達、少し離れた岩場まで、徐々に近づけるようになってくる。でもある日、洋となぎさが二人で歩いていると悪ガキが「ヒューヒュー」と冷やかし、怒ったなぎさの投げた石が、神社のガラスを割ってしまう。

神主(柄本明)が犯人探し、洋はなぎさを庇ってげんこつをくらう。その話を知ったなぎさは、砂浜の上で、刹那的に洋の唇を奪う。ここ、ここがポイントなんです。なぎさが洋の唇を奪うんです。洋が奪うんじゃないんです。何となく見過ごすところなんだけど、ここにトキメキが凝縮されてる。

洋はあと少しで岩場まで泳げるようになる。洋とファーストキスしたなぎさは、ポータブルレコードプレーヤーを買うために貯金していたお金をはたいて、美容室で初めてのパーマを当てる。でも、洋に逢うために砂浜に行くが、パーマをあてた自分の髪型が恥かしくて仕方がない。水面に自分のパーマ顔を映し、慌てて水をかき混ぜて消す所とか、もう気絶しそうに素晴らしい。そして洋に帽子を深々と被らせ「恋のバカンス」を歌ってるうちは見ちゃいやよ、と去る。

でも、洋は岩場に辿り着く直前に溺死してしまう。なので、この映画は私的にはこの場面でブチっと切れてしまうようなもどかしさが残る。洋が亡くなった後、父親(石丸謙二郎)が渚の元を訪れ、洋の変わった石のコレクションを見せる。ここになぎさが最後のワンピースを置くのだ。

なぎさは不良少女の従姉とその彼氏と夜の砂浜で踊って騒いで、でも従姉と彼氏がキスしている場面を目撃して、満点の星空に流れ星を見て、砂浜に流れ星みたいにキラキラ光るガラスの破片を拾う。これが洋の命が亡くなる前触れだったんだよね。綺麗な場面だけど残酷で観るのが辛い。

なぎさは洋が溺死したことを住職から聞き、残酷な事実を頭からかき消すため、必死で砂浜を走る。ビーチのスピーカーから「恋のバカンス」が流れる。夏も終わりで海水浴客はいない。なぎさはバイトした金でポータブルレコードプレーヤーを買ったが針を落として音楽を聴く気になれない。

映画のテーマは危うくバランスを崩しそうになりながらも、少女から大人へ成長していく小学6年生の女の子の話だけど、私には東京から来た少年と同化して、なぎさのスラリとした少年のような体つきのスクール水着(←エロいことは考えてませんw)ごと、夏の思い出として刻まれる。

と、ここまでは国立映画アーカイブで本作を再見した当日、あまりの興奮に自分自身が洋になり切って、一気に書いてしまった感想です。一日経つと、少しは冷静になるもので(^^;ここからはヒロインのなぎさの視点から、この名作を追っていきたいと思います。今度は個人的な思い入れを排除して、できるだけスクリーンの情景が目に浮かぶように書いてみました。

なぎさ(松田まどか)は江ノ島に住む小学6年生の女の子。同級生の典子(吉木誉絵)と下校中、通知表の点数を言い合って競っている(←二人とも、頭はよくないw)一学期が終わり、これから小学校最後の長くて短い夏休み。二人はワタナベのピーピーラムネを鳴らしたり、いつもの遊び。江ノ島のイモ洗いのビーチで「恋のバカンス」を戯れに口ずさんだりする。

なぎさの父親は漁師だったが、4年前に遭難死した。母親の正子(片桐夕子)は一人で小料理屋をしながらなぎさを育てている。お金は楽ではなく、ぜいたくは言えない。なぎさは町の電気屋のショーウィンドーに、ポータブルレコードプレーヤーを発見する。どうしてもこれが買いたい!でも値段は6560円もする。なので、叔母さん(根岸季衣)の海の家を手伝うことにする。バイト代は1日200円だ。

なぎさは見よう見まねでウェイトレスをしてみる。叔母さんがやったように、焼きそばを運んで「大盛にしといたから。紅ショウガだけ」の一発ギャグを覚え、いつしか店の看板娘になっていく。店に典子がお嬢様の真実(稲坂亜里沙)とやって来る。真実は東京から避暑に家族とやって来た。母親は澄子(芦川よしみ)かつて、デパートで母親の正子と人気ナンバーワンを競っていた。

海の家になぎさの従姉である麗子(松本智代美)がやって来る。サングラスをかけてオープンカーで颯爽と登場。彼氏ののぼる(鏑木貴仁)とキスをするまで、なぎさは誰だか分からない。それほどに麗子は大人びて色っぽく不良になっていた。そしてなぎさは、リーゼントで髪型をバッチリ決めたのぼるに一目ぼれしてしまう。

なぎさは典子と三軒茶屋中央劇場に「誰がために鐘は鳴る」と「別離」のイングリッドバーグマン2本立てを観に行く。印象的なキスシーン。典子が子供っぽく「なんでキスする時って、顔を斜めに傾けるのかなあ」と聞くが、なぎさは「それは外人だから、鼻が邪魔になるんでしょ」と行った後、Σ(゚Д゚)と気が付き(´・ω・`)となる。

なぎさは、まだ電気屋にお気に入りのレコードプレーヤーが展示してあるか、覗きに行く。そこでは、ちょうど真実が大学生風のあきら(渡部祐希)とそのレコードプレーヤーを買うところだった。思わず、「私が買うんだから」と叫ぶなぎさ。譲り合いの後w真実はなぎさを自宅に誘う。真実の家は金持ちで、可愛いドレスを着せてもらったりして、目を輝かせるなぎさ。

ところが真実は、母親の澄子のことになると、急に不機嫌になる。澄子が、家庭教師のあきらと不倫していると言うのだ。よよと泣き崩れる真実。それまで、母親の正子と澄子の人生が入れ替わっていたら、私もこんなお姫様みたいな生活を・・・と思っていたなぎさは、急に正義感に目覚める。そしてあきらと英会話の勉強中の澄子に「叔母さん、不潔よ!」一笑に付した澄子は「この人、私の甥っ子なのよ、困った娘なのよね」なぎさは退屈しのぎに遊ばれただけだったのだ。

江ノ島の賑やかなビーチの海の家でバイトするなぎさ。彼女にはもう一つの時間があった。日が照り付けない、ビーチとしては利用されない裏手の渚で水泳の練習をすることだ。でも、いつも同じ男の子がその渚に来ている。「私の水着姿を見に来たんじゃない?」と問い詰めてみると、その男の子・洋(佐々木和徳)は家族と江ノ島に遊びに来たが体が弱く、変わった石を拾い集めていたのだと言う。

快活なななぎさは、じゃあ身体を鍛えればいいじゃん!と自分がいつも泳いでいる、砂浜の対岸の岩場まで洋が泳げるようになるまで、水泳の特訓を開始する。そして帰り道、二人で神社を通り抜けようとすると悪ガキたちに「ヒューヒュー!」と冷やかされる。気が強いなぎさは思わず石を投げてしまう。その石は境内の鏡を割ってしまう。その場に一人残された洋は、「誰がやったんだ?」と聞く神主(柄本明)に「僕がやった」となぎさを庇い、ゲンコツをくらう。

翌日の裏の渚での水泳特訓。なぎさが、寺でガラスを割ったことを顛末を聞くと、洋が自分を庇ってくれたことを知る。刹那的に洋の唇を奪うなぎさ。彼女には映画館で観た映画のワンシーンが頭に残っていた。「映画ってウソばかり」「このキス、ウソのキスだからね」

なぎさは海の家でバイト中、従姉の麗子に声をかけられる。のぼるも一緒だ「今晩、砂浜でダンスパーティーするから、来ない?」OKするなぎさ。貯金箱を見つめ「レコードプレーヤーさん、もうちょっと待っててね」と行ったことのない理容室に行く。最初はザ・ピーナッツ」の髪型にして欲しいと理容師に頼むが「似合わない」と却下され「任せなさい」と、人生で初めてのパーマをあてられる。

洋に水泳を教えに、いつもの裏の渚に向かうなぎさ。洋はすでに泳ぎ始めている。でも、髪型をパーマにしてしまったなぎさは恥かしくて洋の前に出られない。取り敢えず水面に自分のパーマを当てた顔を映し、恥かし過ぎて水をかき消す。洋に「帽子を深くかぶって自分が見えないようにして」と叫び、「今日は練習は中止」「私が歌う歌が聞こえなくなったら、目を開けていいわよ」と「恋のバカンス」を歌い始める。そして歌が聞こえなくなったころ、洋が目を開けると、なぎさはいなくなっていた。

大人びた、でもパーマはやっぱり似合わないなぎさ。麗子と待ち合わせの場所に行くと、のぼると大喧嘩している。麗子は去って行き、仕方なくのぼるはなぎさだけを連れて会場の砂浜へ。仲間たちに「これが俺の彼女」と紹介し「犯罪じゃーん」とからかわれる。夜も更け、まずは加山雄三「夜空の星」が流れる。そして軽音楽にあわせツイストを踊るノリノリの仲間たち。ぎこちなく、なぎさも踊る。

ここに麗子がやって来る。手には2本のビール。1本をなぎさに飲ませ(←おいおいw)仲間たちに合流。踊り疲れてなぎさがウトウト眠っていると、砂浜ではチークタイムが始まっていた。抱き合って濃厚なキスをする麗子とのぼる。これは映画で観たキスと同じだった。顔を斜めに傾け、唇を重ね合っている、ホントのキスだったのだ。

スクリーンから光が消え、煌めく星空だけがプラネタリウムのように輝く。一瞬、流れ星が見える。なぎさは砂浜で、まるで流れ星のようにキラキラ光るガラスの破片を拾う。それが変わった石だった。

翌日、なぎさがいつもの裏手の渚に行こうとすると救急車のサイレンが聞こえる。洋は一人で対岸の岩場まで泳げると思い、そして、溺れ死んでいた。駆け付けたなぎさは、神主から「溺れたのは石で境内のガラスを割った男の子」と聞き、あまりのショックで倒れこんでしまう。

もう夏が終わりを告げている。海の家もたたんでいる。そこに、一人の中年紳士(石丸謙二郎)がなぎさを訪ねて来る。彼は手に変わった石のコレクションを綺麗に飾った箱を持っていた。「怪獣」とか「化け物」が途中から「20m」「25m」という題に変っている。でも、最後の「30m」だけ、箱に石が入っていない。男に「君なら、持っていると思って」と言われ、空き箱にガラスの破片をそっと置くなぎさ。

海水浴場のサイレンから、「恋のバカンス」が流れる。なぎさは、洋の面影を頭から振り切るように、砂浜をひたすら走り続ける。目標だったバイト代は貯まった。でも、あれほど憧れていたポータブルレコードプレーヤーを目の前にしても、彼女はレコードにどうしても針を落とすことができない。

なぎさは、洋と水泳特訓した裏の渚に行ってみることにした。誰もいない。そこに、後ろから典子がやって来た。ワタナベのピーピーラムネを持っている。二人でピーピー鳴らしていると、典子が「今度は、こういうのも出たんだよ」シュワーラムネを二人で飲んでシュワー。そのままスクール水着に着替え、裏の渚で戯れる。ベッツィ&クリス「花のように」が流れる。そして出演者、スタッフの順にクレジットが出て、終わる。

NAGISA.jpg
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山内大輔「老人と美人ヘルパー 助平な介護」

山内大輔
08 /21 2019
シネロマン池袋で、山内大輔「老人と美人ヘルパー 助平な介護」 

主婦のミュウは寝たきりの義理の父(坂入正三)を介護しながら証券マン(吉岡睦雄)と浮気、女高生の娘(日高ゆりあ)の将来が気になり・・・と思いきや、実は脇役テイストだった元看護婦のヘルパー(葉月菜穂)と老カメラマン(小林三四郎)が主役の怪作w

ヒロインの葉月菜穂の巨乳を愛でる作品、といえばまさにそれだけ。というか、それでもう十分w彼女は看護婦時代に医師の牧村に抱かれ、通りすがりの吉岡にレイプされ、ヘルパーとして坂入に抱かれ、最後は小林と愛のあるセックス。その度に巨乳を嬲られる。

菜穂の4回のFUCKはシチュエーションが全然異なるが、その度に男たちが「凄い巨乳だね」「いいなあ」と感嘆の声を上げるのが、逆にわざとらしい(笑)坂入は寝たきりの老人だが、山内作品らしく人間でない不気味な生物に見える。奈穂のおっぱいも初対面ですぐ触るスケベお化けw

話の軸は、菜穂が看護婦時代に入院中の妻子ある老カメラマンの小林と恋に落ちた、メロメロのメロドラマ。でも、小林は目に包帯をしていて、菜穂の顔が分からなかった。退院後3年が経ち、小林はヘルパーとして元看護婦だった菜穂を雇い、フェラの感触から互いに「あの人だ」と気づくのだ(笑)そして、小林の部屋に飾ってあった写真には、入院時の外出で訪れた河原の風景と、裏側に書かれた「結婚してください」

退院の日、口下手な菜穂は小林は撮った写真の裏側にプロポーズの言葉を書いていたのだが、小林はそれに気付くことができなかった。河原の風景は、山内作品でよく登場する工場地帯の川べり。プロポーズに気づいた松葉杖のカメラマンが、風に飛ぶ写真を追いかけ転び、菜穂が抱き着く。

でも、本作の尺の大半は、菜穂のメロドラマではなく、ミュウの暗黒のエピソードなのである。こちらは老人虐待やドロドロの不倫、挙句は不倫相手が金を無心しに老人を脅迫しながら女子高生の日高ゆりあを目の前で強姦するという、身も蓋も無い暗黒ぶりで、尺の長さでは圧倒的にこちらの印象が強い(笑)

老人と美人ヘルパー (2)
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佐々木乃武良「高校教師 保健室の情事」

佐々木乃武良
08 /21 2019
シネロマン池袋で、佐々木乃武良「高校教師 保健室の情事」 

魔少年が保健室の先生(美里流李)を監禁レイプ。自分の彼女(桜居加奈)に手を出した体育教師を流李先生とまぐわせ、さらに平賀先生と不倫中のヒロイン(菅野ゆかり)も保健室に呼び出し乱交させる、も自分はセックスしない煮え切らない作品w

ヒロインの菅野ゆかりは高校教師で同僚妻子持ちの平賀勘一と不倫中。研修旅行の名目でゆかり宅を訪れた平賀を裸エプロンで迎えるゆかり。この裸エプロンが一風変わっていて、下半身だけスッポンポン。上半身セーターにエプロンのまま後背位でFUCKはエロ過ぎる!

桜居加奈は陸上部。体操着にブルマ姿で河原の土手を走る。その後は体育教師が太ももをマッサージ。恋人の中川宅に行ってもブルマ姿w股間を弄られグショグショに濡らして昇天する。でもセックスはしない(笑)中川君は、加奈を使ったスケベな遊びを計画する。

ジョギングで汗をかいた後、加奈はブルマ姿でうつ伏せになり、体育教師に「太ももをマッサージして!」教師が「ここか?」「違う、もっと上」と言いながら、やがて教師の指は加奈のアソコの中へwww興奮した教師は加奈とやっちゃうが、これを激写する中川君w

中川君はゆかり先生宅へ電話。怪しまれるので流李先生に喋らせる。何事?と保健室に来たゆかりにクロロホルムを嗅がせ失神させる中川君。これで約束は果たしたわね、と出て行こうとした流李先生もクロロホルムで失神させる。そして脅して連れてきた体育教師。

保健室でゆかり先生が体育教師とまぐわい、ゆかり先生が体育教師の肩の上に両足を乗せて大興奮の激烈FUCK!それを見ながら流李先生はオナニー。満足げに見つめる中川君(←お前は一体、何がしたいんだよw)興奮した流李先生が中川君に「私にもやって」中川君は「分かったよ」と言いながら自分の足首を流李先生のアソコに挿入するフィストファックだ!

でもどうして中川君はセックスしないんだろうかwここに平賀先生が登場「先生とあろうものが一体、何をやってんですか」からお約束、興奮して流李先生をやっちゃう流れw

平賀vs流李先生、体育教師vsゆかり先生。4人の高校教師が保健室で激しく4Pする非常にインモラルな場面の後、再び中川君&加奈の高校生カップル。加奈は体育教師に処女を破られた。「私、別の人とセックスしたら感じるかもしれない」に中川君は「ふーん」www

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藤田敏八「八月の濡れた砂」

藤田敏八
08 /19 2019
国立映画アーカイブで、藤田敏八「八月の濡れた砂」 脚本は峰尾基三と大和屋竺との共同。

1970年ごろに青春時代を過ごした人には感動的であろう、湘南の海の家を舞台に当時の無軌道な若者の風俗を描いた、まるで傑作になることを拒否してるような変な作品wダイニチ映配だが日活側は最後まで作りがしっかりしてる。

実家が海の家のナイーブ高校生不良(広瀬昌助)と母親が金持ちと再婚し高校中退の暴力不良(村野武範)二人の同性愛的な友情を軸に置きつつ、砂浜で輪姦された少女(テレサ野田)とその姉(藤田みどり)の男女4人の四角関係を描くようでいて実は描いていない作品である。

冒頭、いきなりテレサ野田の砂浜オールヌードではじまり「おおっ!」と思うが、彼女は不良たちに輪姦されたばかりの悲惨な場面で萎えるwそして、広瀬とテレサの出会いは、「犯られたの?」と無神経にテレサに尋ねる広瀬と、それを軽く受け流すテレサの変な関係から始まる。

テレサの姉、みどりはてっきり広瀬が妹を強姦したものと勘違いするが、誤解は解け、広瀬は車の中でみどりを強姦しようとする。でも、未遂に終わる。同じ車で、テレサが広瀬に「お姉さんにしたようにしてよ」と迫るが広瀬はできない。何か広瀬は凄くイイ奴に思えて来るw

村野は高校で暴れて中退。義父の渡邊文雄のことも憎んでいる。でも渡邊が所有するボートを借りたいので、いったんは家族でクルージングを提案、蓋を開けると定員オーバーになるように広瀬、テレサ、みどりの3人がやって来るという展開。さあ、ボートの上で何が起きるか。

村野はみどりを犯そうとするが未遂。テレサは処女の象徴なので守られる。最後は4人でボートの壁を赤いペンキで塗りたくり、クルージングは終わる。ところが、ここからトンデモ展開が。村野と広瀬がいつもからかっていた優等生カップルの女子の方が、自殺してしまったのだ。

広瀬と村野は無軌道に生きてきたが、これからどうしたらいいか分からなくなっちゃったw断崖でパンツ一丁になった二人は飛び降り自殺で心中。いかにもゲイポルノ風エンドと思いきや、二人は泳いでるwそして夕焼けに被さるように石川セリの名曲「八月の濡れた砂」が流れる。

夏の湘南のビーチの浮遊感。村野と広瀬が厳しい教師に仕返ししようと、教師と妻ともう一人の女性、三人で寝ている所に「日焼け中」と看板を立てるイタズラをするシーン。人がたくさん集まって来るんだけど、何だか夏のビーチのハプニング感を盛り上げて肩透かしして落とす、イイ場面。

八月の濡れた砂
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横浜のロマンポルノファン

横浜のロマンポルノファンのブログへようこそ!

世の中に映画は二種類しかありません。成人映画か、それ以外か、です(笑)
ロマンポルノを追っかけるうちにピンク映画もいっぱい観るようになってしまいましたw